2024年10月21日
【考察】
21日のアメリカ株式市場では、ニューヨークダウが前週末比で344.31ドル安の42,931.60ドルとなり、4日ぶりに反落しました。一方、ナスダック総合指数は50.452ポイント高の18,540.005ポイントで、4日連続の続伸となりました。取引量は、ニューヨーク市場が約8億1,512万株、ナスダック市場が約56億4,957万株です。ダウの下落は、前週末まで3日連続で史上最高値を更新していたため、利益確定売りが優勢となったことが主な要因です。また、アメリカの10年物国債の利回りが上昇し（価格は低下）、これにより株式の割高感が意識されたことも影響しています。一方で、ナスダック市場ではハイテク株が買われ、特にエヌビディアやアドバンスド・マイクロ・デバイシズ、ネットフリックスが上昇しました。
【その他の考慮点】
22日の東京株式市場は、反発後もしっかりとした動きが予想されます。21日のアメリカ市場では、ダウが下落した一方で、ナスダックが続伸するなど、まちまちの動きとなっています。ただし、為替市場では円安が進行しており、ドル・円は150円台後半、ユーロ・円は163円台と推移しています。この円安を背景に、輸出関連の銘柄が堅調な動きを見せることが予想されます。さらに、21日の米国預託証券（ADR）では、ニデック、ソニーグループ、オリンパスが東京市場の終値に比べて高い値をつけています。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、大阪取引所の清算値よりも5円高い39,025円となっています。
【全体的な見通し】
円安の進行やハイテク株の上昇が今後の市場に影響を与えると予想されます。特に輸出関連銘柄は円安によって利益を見込むことができるため、これらの銘柄に対する注目が集まるでしょう。また、アメリカ国債の利回り上昇が続くことで、株式市場に対する割高感が引き続き意識される可能性があり、短期的には利益確定売りが続くかもしれません。しかし、ハイテク株を中心に市場全体としては堅調な動きが続く可能性があります。
【用語解説：初心者向け】
- ニューヨークダウ（NYダウ）：アメリカの主要な株価指数の一つで、30銘柄から構成されています。
- ナスダック総合指数：アメリカの株式市場の一つで、特にテクノロジー関連株が多く取引される市場です。
- 10年物国債利回り：アメリカの10年満期の国債の利回りで、金利の指標としてよく使われます。利回りが上昇すると債券価格は下がります。
- 米国預託証券（ADR）：外国企業がアメリカの株式市場で取引されるために発行する証券です。
- シカゴ日経平均先物：日本の日経平均株価を対象に、アメリカのシカゴ市場で取引される先物商品です。
