2023年12月22日
考察
- 21日の米国株式市場は強気の動きを見せた。NYダウは前日比322.35ドル上昇し、30,704.35ドルで終了し、ナスダック総合指数も185.923ポイント高の14,963.866ポイントで取引を終えた。取引高は、NY市場が8億4147万株、ナスダック市場が51億3137万株だった。前日の下落からの反動で買いが先行した。また、朝に発表された米国の経済指標に対する反応として、FRBが来年前半に利下げする可能性が高まり、ほぼ全面的な上昇が見られた。
その他の考慮点
- 米商務省の発表によると、7〜9月期の実質国内総生産(GDP)の確定値は、前期比4.9%増の年率換算であり、11月の改定値よりも下方修正された。FRBの利下げ期待が高まり、買い注文が増加した。この時期のGDPや個人消費、価格指数の予想外の下方修正により、来年の利下げ観測が強まり、市場の一段の上昇を促した。同時に、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し、労働市場の安定が証明された。これにより、長期金利の上昇で上値が制限された。
全体的な見通し
- 22日の東京株式市場は、21日の反発後もみ合いの展開が予想される。日経平均株価は21日の大幅下落からの反動や米国株式市場の反発を受けて買いが先行する見込みだが、週末や海外投資家のクリスマス休暇入りが本格化することから、積極的な売買は限られる見通し。
用語解説:初心者向け
- 実質国内総生産(GDP): ある国で生産されたすべての最終財・サービスの市場価値の合計。経済の全体像を示す指標。
- FRB(米連邦準備制度理事会): アメリカ合衆国の中央銀行で、金融政策を担当し、インフレや雇用などを調整する。
- 週次新規失業保険申請件数: 一定期間内に初めて失業保険を申請する人の数。労働市場の動向を示す重要な指標。
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