日経平均テクニカル解説
2023年8月25日、日経平均は5日ぶりに反落しました。終値は前日比662.93円安の31,624.28円となり、5日移動平均線、75日移動平均線、5日移動平均線を下回りました。ローソク足はマドを空けを伴う陰線で終了し、転換線の下降も確認されました。週足では2週連続の13週線割れとなりました。
主な要因
- 米株安の流れを主導した
- 米連邦準備制度理事会(FRB)議長のパウエル氏の講演を控えた警戒感
- 中国・香港株の下落
個別銘柄
- ハイテク株が大幅に下落
- 景気敏感株も総じて下落
- 海運、不動産、金属製品の一部が上昇
今後の見通し
- 当面は下値リスクが意識されやすい
- 米株の動向とパウエル氏の講演内容が注目される
解説
日経平均は、米株安の流れを主導し、大幅に反落しました。米株は、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少したことで長期金利が上昇し、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げを示唆したことで下落しました。
日本株も、米株安を受けて下落。為替の円安は支援材料にならず、指数寄与度の大きいハイテク株が広く売られるなか、序盤から下値模索の展開となりました。また、中国・香港株の下落も重しとなりました。
個別銘柄では、アドバンテスト<6857>が約10%と急落したほか、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ディスコ<6146>などの半導体製造装置関連や、イビデン<4062>、芝浦メカ<6590>、エンプラス<6961>などのハイテクが全般大きく下落しました。
一方、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運のほか、日本郵政<6178>、F&LC<3563>、JR東日本<9020>などのディフェンシブ系の一角が堅調でした。
今後の見通しとしては、当面は下値リスクが意識されやすいと考えています。米株の動向とパウエル氏の講演内容が注目されます。
テクニカル分析
1時間足チャートでは、一旦、戻りを形成してきそうです。ただし、今夜は、大きなイベントが控えていますので、その点は考慮してください。大きな流れは、現時点では、売りが優位です。