- 2025年1月28日
- 【考察】
28日の米国株式市場は、NYダウが前日比136.77ドル高の44,850.35ドルと続伸し、ナスダック総合指数が391.752ポイント高の19,733.586ポイントと3日ぶりに反発して取引を終えました。出来高はNY市場が9億7204万株、ナスダック市場が65億7290万株でした。 - 【その他の考慮点】
前日の27日に、中国企業ディープシークが高性能なAIアプリを開発したことで、米IT投資の縮小が懸念され大幅安となりましたが、その反動やリバウンド狙いから反発しました。一方で、29日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表やパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見が控えているため、買い一巡後はもみ合いとなりました。ナスダック市場では、前日に急落したエヌビディアのほか、アップルやマイクロソフトなどが買われました。 - 【全体的な見通し】
29日の東京株式市場は、米国株式が上昇した動きを受けて反発後、もみ合いとなる可能性があります。日経平均株価は、ここ3日間で940円超の下落が見られたため、戻りを試す場面が予想されます。為替相場では、ドル・円が1ドル=155円台の半ばとなっています。東京株式市場で日経平均株価は、自律反発を期待した買いが先行するでしょう。米国市場でハイテク株比率の高いナスダック総合が反発しており、中国の新興企業ディープシークのAIモデルに対する過度な警戒感はひとまず和らぐでしょう。朝方の取引一巡後は、FOMCの結果発表や米大手ハイテク企業の決算発表を控えて、模様眺めの状態が続くと予想されます。 - 【用語解説:初心者向け】
- NYダウ: ニューヨーク・ダウ平均株価指数。アメリカの主要企業30社の株価をもとに算出される指標。
- ナスダック総合指数: ナスダック市場に上場するすべての株式を対象に算出される指標。IT関連企業が多い。
- 出来高: 市場で取引された株式の総量。
- AI(人工知能): 人工知能の略。人間の知能を模倣したシステム。
- エヌビディア: アメリカの半導体メーカー。主にGPUを製造。
- マイクロソフト: アメリカのソフトウェア企業。
- FOMC(米連邦公開市場委員会): アメリカの中央銀行制度の一部で、金利政策を決定する機関。
- 為替相場: 異なる国の通貨が交換される際の比率。